とても難しいです。脳は意味がわからないことを雑音として処理してしまいます。リスニングには、何を言っているかわかる『音理解』、語順のまま理解できる『意味理解』が必要です。『音理解』には、日本語と英語の音の出し方や息の使い方の違いを知る必要があります。アルファベットの鳴き声(フォニックス)もありますが、フォニックスより早く理解できます。『意味理解』には英語の語順のまま理解する英語脳が必要です。どちらも、トレーニングを工夫すればつくれます！

私は完璧な英語どころか完璧な日本語も話せません。完璧な英語を話せるネイティブも、完璧な日本語を話せる日本人もほとんど知りません。「こういう言い方は失礼！」とか「ネイティブはそんな言い方しない」とか言う人が多いですよね。。完璧な英語を求める人や、ネイティブは〜という話をする人は、英語を学問やテストとして捉えている人に多い気がします。そして世界を知らない人。イギリス英語、アメリカ英語、カナダ英語、オーストラリア英語でもそれぞれ違いますし、いろんな国の人と英語を話すといろんな英語があることに気づきます。そして世界で英語を話す人はそのことを知っています。そういう意見に惑わされて、いままで生きてきて学んだ日本語と同じレベルで、最初から完璧な英語を話そうと思うと、すごく難しいものになってしまいます。英語は完璧になってから話そうとすると難しい。最初は英語を話しながら、言えることを増やすのがいいです。ひとり言英会話はとてもおすすめです！

暗記をしても忘れます。もし覚えていたとしても、英会話はできません。とっさに英語が出てこないのは、暗記をしたからです。記憶力の問題ではありません。「英語を覚えられないから、覚える量を少なくすれば大丈夫！」と考えてしまう人が、講師でも少なくありません。そもそも英語の構造を理解せずに単語やフレーズを暗記することは、英語が難しいと感じてしまうひとつの原因です。フレーズを覚えて言えても、相手の言葉がわからないと英会話になりません。暗記や難しい勉強よりはるかに大事なことが他にあります。

何年かかってもなれないかもしれません。ただ、ネイティブを目指して日々努力を重ねている方も居ますし、私もなりたいです。ネイティブにはなれないと言い切る人も多いですが、私自身は趣味として目指しています。ネイティブとは英語を母国語とする人達のこと。私たちは第2言語での英語習得となります。日本語レベルで英語を話そうとするから挫折しやすいのです。英語は第二言語なので、伝えたいことが言えない、間違う、上手にできない、全て当たり前です。最初からネイティブを目指すより、英会話の土台をつくり、対応力をつけて、英語との距離を近づけながら上達していきましょう。バイリンガルとは『状況に応じて二つの言語を自由に使う能力があること。また、その人（大辞林　第三版）』のこと。まずはこちらを目指しましょう。

大きな声で話すと意外と伝わります。正しい発音でも小さな声だと伝わりません。世界には大勢の母国語でない第二言語で英語を話す人がいますが、驚くほどみなさん個性的な発音をしています。最初は「アリガト」で十分です。慣れたら「ありがとう」「ありがとうございます」「感謝します」と言えるようにしていくことが、英語を楽しみながら上達するコツです。発音が綺麗なのが良いことに間違いありませんが、発音を気にしすぎて英語を話せないと、いつまで経っても上達しません。

良い教材であれば、1回だけでなく何度も何度も使って勉強ができるようになっています。例えば、Aさんは１冊の参考書を１０回繰り返す、Bさんは１０冊の参考書を１回ずつ繰り返す、どちらが英語を話せるようになる可能性があると思いますか？答えは断然Aさんです。言語習得はよくスポーツで例えられますが（ほんとそうだと思います）、英語で人と会話をすることは、スポーツでいうと試合本番。試合では身体が勝手に動く状態がベストで、そのために毎日繰り返し同じ練習をしますが、英会話も同じです。『広く浅い』知識では、話せるようになるのに長い時間を要します。『深く狭く』を徐々に『深く広く』していく方法が一番効果があります。

結論から言うと留学だけでは話せるようにはなりません。英語に触れる機会は日本より多いので、全く話せないという事はないですが、英語の構造や仕組みを理解せずにただ英語圏で過ごしているだけだと、ある程度のレベルまでしか到達しません。それで満足する人は良いのですが、せっかく高いお金を払って夢や希望を持って留学するのなら、少しでも高いレベルを目指して欲しいです。

話せるようになるかは先生次第です。良い先生と巡り合えれば可能性は十分にあります。私が初心者〜中級者の方にお勧めするのはネイティブの先生ではなく、日本人で英語を理解している先生を見つけるのが早道と思います。理由は、ネイティブの方は自然に英語が話せるので、英語が話せるプロセスがわからない場合が多く、日本人の脳や口、息の使い方がわからないので日本語と英語の違いをうまく説明できない人が多いからです（もちろんできる人も居ますがすごく少ないです）。一方で、日本人の先生は自分が試行錯誤して得た知識（どうすればこの音を日本人の口で発音しやすくなるとか）を実体験を元に説明でき、日本語と英語の違いを分かりやすく伝える事ができるのでお勧めです。良い先生だとレッスン以外の時間の使い方や正しい勉強方法も教えてくれるので、良い先生に巡り合えれば話せるようになる可能性はあります。